大会副委員長ご挨拶
1994年より香港日本語教育研究会が香港の高等教育機関と連携 し、2年ごとに日本語教育・日本研究を対象として、国際シンポ ジウムを開催してまいりました。
発足してから、既に20年以上の伝統のある国際大会となり、 これまで11回の大会において、日本、中国大陸、台湾、韓国、 その他の東アジア・東南アジア、アメリカ、カナダ、欧州、豪 州から多くの教育者・研究者が参加してきました。香港で日本 語・日本研究に携わる主な教育・研究機関が本事業に勢力を注 いでおり、この地域における重要なイベントとなっております 。
2018年12月に第12回国際日本語及び日本研究シンポジウムは 香港理工大学で開催することになりました。大会のテーマは「多言語世界における日本語教育の変遷(Changing Nature of Japanese Language Teaching and Learning in a Multilingual World)」 とします。
香港の言語教育は「二文(書き言葉としての英文と中文)三 語(話言葉としての英語、中国語と広東語)」が基本政策で、 しかも、ほかの外国語教育、例えば日本語、フランス語、ドイ ツ語、韓国語なども小中等、高等教育で行われています。従っ て、香港は典型的な多言語社会だと言っても過言ではないでし ょう。また、グローバル化と共に世界各地での外国語教育もま すます重要視されつつある傾向にあります。
そこで、第12回国際日本語及び日本研究シンポジウムはこの ような未曾有のスピードで進んでいる文化の間の交流の多言語 世界における教育者、研究者、日本語・日本文化に関心のある 方々の研究発表・報告によって、日本語教育と日本研究の変遷 を探究しながら、今後の日本語教育と日本研究に新しい示唆と 可能性が提示されることを期待しております。なお、参加者の 活発な討論と意見交換によって、今後の国際社会における日本 語教育と日本研究の新しい可能性を探究し、日本語教育と日本 研究へのさらなる促進と展開に貢献できれば幸いと思っており ます。
最後に、本大会の開催の準備にあたり、香港理工大学中文及 雙語學系の学科主任李楚成教授をはじめ、大学の日本語教育・ 日本研究の教職員の多大なご協力に心より御礼を申し上げます 。さらに、香港における各大学、高等教育機関の日本研究・日 本語部門の関係者よりこの企画へのご支持に感謝の意を申し上 げます。
マギー 梁安玉 会長
2018年2月吉日