大会委員長ご挨拶
香港理工大学中文及雙語学科を代表し、尊敬する基調講演者と皆さまのご参加を心からお礼申し上げます。このたび第12回国 際日本語教育・日本研究シンポジウムを共催できますことを大変光栄に感じております。香港理工大学は世界ベスト100大学の 一つです(QSランキング2017年96位)。私たちは人文学の最先端の研究によってこそ、科学研究の推進とその成果の社会的応 用が、広く行き渡り支持されていくと信じております。中文及雙語学科は人文学部にある4つの学術部門の1つです。詳細につ いては、https://www.polyu.edu.hk/fh をご覧ください。
中文及雙語学科はコーパス言語学、認知神経科学、スピーチ サイエンスの他に、バイリンガリズム(バイリンガルコーポレ ートコミュニケーション、中国語教育)、多言語多文化研究を 促進しており、学部および大学院レベルの学術課程を提供して います。現在、中文及雙語学科で学んでいる博士課程の学生は 25名に上り、名誉ある香港政府博士課程助成金の交付対象者も 含まれています。中文及雙語学科では日本語の副専攻を提供し ており、韓国語副専攻と共に学部生にとって最も人気ある副専 攻プログラムとなっています。また中文及雙語学科では、日本 に関わる活動を数多く開催しており、例えば2017年11月には日 本文化協会主催第42回日本語スピーチコンテストを後援し 、2016年・2017年10月には若柳流日本舞踊の年次発表会が開か れました。これらの日本語・文化活動は一般の方々にも開かれ ており香港の人々に広く受け容れられています。
私たちはますますグローバル化し多言語化する世界に住んで おり、現地語の知識だけでは十分ではなくなっています。 中文 及雙語学科は追加言語の学習を促進しサポートしており、私た ちはどのような追加言語を学ぶにしても、学習者の母語と文化 アイデンティティーを尊重しなければならないと確信していま す。この前提は、追加言語としての日本語教育(Teaching Japanese as an Additional Language, TJAL)が日本、香港、中国語圏 、世界のどの地域で実施されるかに関わらず、カリキュラムと 教授法に反映されるべきでしょう。